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尾上松也、池江璃花子らスーツ姿で登場、『SUITS OF THE YEAR 2025』受賞者決定 


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2025年11月12日、「SUITS OF THE YEAR 2025」授賞式が開催された。


 

2025年のテーマは『サステナブル』。

 

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 経営の革新や社会に新風をもたらす商品・サービスの開発などを対象とする「ビジネス部門」では、東宝株式会社 代表取締役社長 社長執行役員の松岡 宏泰 氏、新しい技術やアイデアで産業の進歩に寄与した「イノベーション部門」では、株式会社獺祭 代表取締役社長/4代目蔵元の桜井 一宏 氏、競技の普及と発展に貢献した「スポーツ部門」では、競泳選手の池江 璃花子 氏、芸術やエンターテインメントで世の中に感動を与えた方にフォーカスした「アート&カルチャー部門」では、歌舞伎俳優の尾上 松也 氏の受賞が決定した。

 

【THE NIKKEI MAGAZINE編集長 松本和佳】

 

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『SUITS OF THE YEAR 2025』の審査員そして主催者でもある、THE NIKKEI MAGAZINE編集長 松本和佳さんの挨拶では、「世界や日本の政治や経済はこれまでとは目まぐるしくまわる中で、目先の利益だけにとらわれず、普遍的な価値をコツコツ磨いて次の世代につなげていくことがサステナブルな社会を作っていくはず」と述べた。

 

【尾上松也】


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おのえ・まつや 1985年生まれ。

90年『伽羅先代萩』の鶴千代役にて二代目尾上松也を名のり初舞台。2015年からは新春浅草歌舞伎において『魚屋宗五郎』魚屋宗五郎役等の多くの大役を勤め、歌舞伎「刀剣乱舞」では主演のみならず演出も手がけた。 近年は映画やテレビドラマ、舞台など活躍の場を広げている。

着用スーツ:麻布テーラー


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重厚感のあるブラックスーツにワインレッドのネクタイ姿で登場。

 

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「大変栄誉ある賞いただいて嬉しく思っております。だいぶ年を重ねてきたので、より一層スーツが似合う男になっていければと身が引き締まる思いです」と述べた。

 

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また、MCより「今年印象的だったお仕事は?」と問われると、23年から手掛けている刀剣乱舞や今年上演のミュージカルエリザベートなどをあげ「いろんなチャンスを頂けて大変光栄です」と語った。

 

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着用スーツについては、「なかにベストがある形が、ジャケットを脱いだときにも格好いいシルエットになるため好き」と述べた。

 

【池江璃花子】


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いけえ・りかこ 2000年生まれ。東京都出身。

高1で出場したリオ五輪で100mバタフライ5位入賞、翌年の日本選手権で5冠。18年のアジア大会で史上初の6冠を達成、最優秀選手に。19年に白血病と診断され療養、20年実戦復帰。21年東京五輪、23年パリ五輪出場。 24年、急性リンパ性白血病の完全寛解を報告。

着用スーツ:Aquascutum


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クラシックなチェック柄のエレガントなスーツ姿で登場。

 

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オーストラリアから日本に帰ってきて今後のチャレンジについて、「社会人として一人の人間としてさまざまな仕事にチャレンジしていきたい」と述べた。


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着用のスーツの特徴について、「パンツのみ、ジャケットのみでも着こなしができる。明るいラメがあるのが特徴」と述べた。


【松岡宏泰】


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まつおか・ひろやす 1966年生まれ。

1989年に慶應義塾大学卒業。91年に米オルブライト大学、92年に米ピッツバーグ大学経営大学院を修了。94年に東宝東和入社。2001年に常務取締役。08年、代表取締役社長営業本部長就任。14年より東宝取締役映像本部国際担当、22年から同社代表取締役社長を務める。

 着用スーツ:Brooks Brothers

 

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ネイビーのスーツで登場した。受賞を機に多くの人から祝福されたようで、「認知度の高い賞をいただけて嬉しさを感じるとともに、これからスーツを着るなかで少しプレッシャーに感じる」とはにかみながら述べた。

 多くのヒット作品を送り出してきていることを踏まえ、未来に向けて大きな一歩を踏み出したエピソードを問われると、「理念体系を刷新した。多くの社員と議論し、将来に向けての大きな一歩になった」と話した。

スーツについては、「私の最初のボスが月曜日から金曜日まで同じスーツを着ていて感化された。その影響もあってネイビーのスーツを選ぶことが多い」とエピソードを明らかにした。

                               

【桜井一宏】


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獺祭 代表取締役社長/4代目蔵元。

さくらい・かずひろ1976年生まれ。山口県出身。早稲田大学卒業後、酒造と関係のないメーカーに就職。2006年に旭酒造(現「獺祭」)入社、常務取締役に。13年より取締役副社長として海外マーケティングを担当。16年、代表取締役社長に就任、4代目蔵元となる。23年、ニューヨークに海外拠点をオープンした。

着用スーツ:SCABAL


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ネイビーの王道かつ洗練されたスーツで登場。「獺祭を応援してくださっている皆さんがこの賞に私を連れてってくれた」と感謝を述べた。また環境が異なる中での酒造りの苦労に関して、「水も硬いため発酵の仕方も違うため、日々苦労の連続でまだまだ超えていく壁がある」と述べた。また着用のスーツを選んだ理由に関して、「スーツはちょっとした模様で雰囲気が変わる。こうした落ち着いたネイビーにストライプのスーツは好き」と述べた。


【トークショー】


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トークショーでは今年のテーマであるサステナブルからプライベートにいたるまでさまざまな話が繰り広げられた。

 

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映画を撮影している東宝スタジオでは脱炭素を掲げており、水素や太陽光エネルギーを活用している。MCよりなぜこの取り組みを始めたのか問われると、松岡社長は「大それたことではなく、社会の一員として東宝は何ができるかと考えた。エネルギー関連の方と話す機会があったため、脱炭素を行おうということになった。」と明らかにした。ゴールについては、「いつかゴジラをカーボンフリーで撮影したい」と述べ、会場を驚かせた。

 

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そんな松岡社長に対して、尾上さんは、今年大ヒットしている映画「国宝」のお礼を述べ、会場を笑いに包んだ。

 

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また、コロナ禍でエンタメ業界が打撃を受けた話しになると、ここでも笑いに包まれる展開が。尾上さんがコロナがきっかけでキャンドルにはまった結果、日本キャンドル協会の理事に就任したという驚きのエピソードを発表。すると、これを隣で聞いていた池江璃花子さんもキャンドル好きということが判明。


尾上さんが池江さんをキャンドル協会にと誘う素振りをみせ温かな雰囲気に包まれた。
尾上さんが池江さんをキャンドル協会にと誘う素振りをみせ温かな雰囲気に包まれた。

逆境の中でも頑張れる原動力について池江さんは、「ずっと頑張ることは不可能だしたまには心が折れるときある。でもたくさんの方に自分のレースを観ていただいたり応援していただけたときに自分の存在意義を感じさせてもらえる。応援してくださる方の言葉が自分を奮い立たせてくれる。」と述べた。

また「水泳の中で悔しいと思ったことは水泳の中で解消していかないと賄っていけないので、後悔をしないように日々過ごしている」と自身のモチベーションを保つ秘訣を語った。

 

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お酒造りに関するサステナブルな取り組みについて桜井さんは、「無駄なものを出さない。米を磨くにあたって米粉は色々なものに使っていったり、お酒を絞ったあとに出る酒粕も無駄が出ないよう常に良い形で世の中に返していくことを大切にしている」と述べた。

また、「農業の生産者や職人がこれからもつながっていくことも一つのサステナブル。」と人の伝承のつながりの大切さを述べた。

 

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その”人の伝承”について尾上さんは、「長く続く歌舞伎を我々が歌舞伎座で今も出来ているのは、先祖や先輩方が繋いでくれたから。これから、歌舞伎を見たことのない人にも知ってもらうには守るだけではなく、時代のニーズに応えながら新しいチャレンジをしていかなければならない」と述べた。

 

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ジャケットを脱いで、ベストのみの美しいシルエットを披露する尾上さん。

 

【おじフェス】


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オープニングアクトには、3回連続の出演となる「おじフェス」の加藤章太郎さん、TAROさん、直樹さん、久保田裕之さんが登場。


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スーツ姿でコミカルなダンスを披露し会場を沸かせた。

 

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【MC:森本智子】

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深みのあるワインレッドで、華やかがありつつ落ち着いた印象の衣装。


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アドバイザーの森岡弘氏。「スーツはあなたの明日を変える。スーツを纏うということは、あなたの明日への力を纏うということだと考えている。スーツは小物を変えることでいろんな表情を出せるため、まさにSDGsである。ぜひスーツを楽しんでください。」と力強いメッセージで授賞式を締めくくった。

 

【協賛】

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アクアスキュータムは、創業以来170年以上にわたり、革新的な防水技術や英国王室との関係、トレンチコートの開発などを通じて、英国ファッションの象徴的存在としての地位を築いてきた。その伝統と革新の精神は、現在もブランドの中核として受け継がれている。

 

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麻布テーラーは、お客さまに寄り添う“パーソナルラグジュアリーウエア”を作り続けてきた。お客さまがその時その場所に真に求める装いのなかに寄り添うブランドとして展開している。

 

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ブルックス ブラザーズは、アメリカでもっとも歴史ある衣料ブランドとして1818年に創業。基本理念は「最高品質の商品だけをつくり、取り扱うこと。適正な利益のみを含んだ価格で販売し、その価値を理解できる顧客とのみ取引すること」。アメリカ大統領やハリウッドスターらからも愛されているブランドである。


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スキャバルは、1938年にオットー・ヘルツによってブリュッセルで創立された高級服地のサプライヤーである。

当初はベルギーのテーラーに向けて英国からの生地を提供していたが、その後世界各国に事業を拡大し、1970年代にはヨークシャー州にある織物工場(ミル)を買収している。

現在では名だたるマーチャントとして知られ、高級素材を用いて多彩な生地コレクションを展開している。

 

【INFO】

《THE NIKKEI MAGAZINEとは》

「THE NIKKEI MAGAZINE」は、ポストコロナ時代に輝きを放つ「いまのラグジュアリー」を探求し、今こそ実践したい装いと生活スタイルをビジネスパーソンに提案する日本経済新聞社のライフスタイルサイトです。

発信するのは、質が高く、味わい深いモノ・コトの数々。好奇心が旺盛で知的な読者の「知りたい」 「見たい」 「買いたい」といった“WANTS”を刺激するコンテンツを満載し、人生を豊かにする知識を提供します。

◆公式サイト:https://magazine.nikkei.com/

 

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《SUITS OF THE YEARとは》

日本経済新聞社メディアビジネス「THE NIKKEI MAGAZINE」が主催するアワード。

ビジネスや文化など様々な分野で限界に挑み続け、時代を変革する才能や情熱、志を持つ方々を各部門で表彰します。受賞者の晴れやかなスーツスタイルと登壇スピーチにご注目ください。またゲストとして、スーツ姿で踊る姿がSNSで話題のモデルユニット「おじフェス」の4人が登場し、会場を盛り上げます。

 

【感想】

今回の授賞式は、受賞者みなさんのこれまでの功績をたたえたものでしたが、スピーチやトークセッションでのお話を聞いて、これから先に新たに挑戦していくことを明確に持たれているということを感じました。

最後のアドバイザーの森岡氏がお話しした「スーツは小物を変えることで色々な表情を出せる」という言葉が印象に残り、スーツの魅力を実感いたしました。受賞者のスーツ姿を見て、格好良さを感じるとともに、トークセッションではサスティナビリティについて改めて考えるきっかけにもなりました。(半田 莉里花)

 

今回の『SUITS OF THE YEAR 2025』で受賞していらっしゃった方々のお話を聞いて、各業界でサステナブルに取り組まれている姿勢を真剣に感じ取ることができました。そのように確かな功績と信念を持つ方々がまとうスーツ姿は、自身と品格に満ちておりその功績がスーツを通してより繊細に表れているように感じました。池江選手の「水泳での悔しさは水泳でしか解消できない」という言葉がとても印象的でした。その言葉には競技への強い覚悟と自分自身とまっすぐ向き合う姿勢がにじんでいるように感じました。そのような姿が長い間、多くの人に勇気を与えているのだと実感しました。柚木涼伽)

 

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取材・文:半田 莉里花(立教大学・左)、柚木涼伽(日本女子大学・右)

 
 
 

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