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若手イントレプレナーらがFTS初創設のアワード受賞 


起業について熱く語り合う 若手イントレプレナーらがFTS初創設のアワード受賞

時代をリードするグローバルビジネス誌『Forbes JAPAN』が発表する、「世界を変える30歳未満」30人を選出する企画「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」が今年も実施され、この度、2024年の受賞者30人が決定した。

 

式では、今年度、FTS(FUTURE TALENT STUDIO)が東急不動産と創設した「FTS INTREPRENEURS AWARD」も実施し、受賞者3名の表彰を行った。この賞は、企業内で新規事業開発を行う40歳未満のイントレプレナーを称えるもので、初開催となった今年はファッション、農業、製造と多種多様な分野で新規事業開発を行った3名が受賞した。

 

【FTS代表挨拶/説明】

代表挨拶(株式会社テレビ朝日ホールディングス/株式会社テレビ朝日代表取締役社長 篠塚浩)

 

【FTS INTREPRENEURS AWARD授賞式】

左より、篠塚浩、入山章栄、入谷宏一、小林俊(受賞者)、伊藤直也(受賞者)、飯野健太郎(受賞者)

 

【受賞者3名と入山章栄によるトークショー】

左より、入山章栄、飯野健太郎、伊藤直也、小林俊

 

表彰式後にはFTSエクスパートメンターの入山章栄の司会のもと、受賞者3名とのトークセッションが行われ、短い時間ながらも、それぞれの事業内容について語るなど内容の濃い時間となった。

 

初めに、入山より本賞について「比較的大企業の中で、アントレプレナー(起業家)のように活動して新規事業を作っている方々が、なかなか今までメディアで日の目が当たらなかった。しかし、素晴らしいことをされているので表彰していこうということで作った」と経緯が説明された。また、「スタートアップ企業の方々は横の繋がりが比較的あるが、大企業の中で頑張っている方はあまり横の繋がりがなかったり、メディアに紹介される機会がないため、この賞を設けたことは意義がある」と語った。

続いて、入山が受賞者それぞれに事業内容について聞くと、飯野は「自分の写真をアップロードすると最速30秒でその服について一般人からアドバイスをもらえるサービス」と紹介。これに入山が「もともとご自身の服がダサかったから起業されたそうですね」と付け加えると、「そうですね。それを解決したいと思って起業した。」と意外な理由を明らかにした。

伊藤は「稲作の時に出るもみ殻を使って、半導体や化粧品に使われるシリカや水の浄化に使われる活性炭を作る事業を行っている」と淡々と紹介。この紹介に司会の入山も思わず、「サラッと仰っていますけど、凄くないですか」と驚きをあらわにし会場に呼びかけた。

小林は「設備の老朽化を救うためのプラットフォームを提供している」と紹介。あっさりと紹介したため、入山が「日本の中小の製造業の方の間同士で、製品の提供をしあうメルカリのようなマッチングのサービス」と付け加え、革新的なビジネスだと称えた。

入山が3名に受賞した気持ちを聞くと、飯野「びっくりした。こういう賞があることも、私たちが選ばれることも思っていなかったので、率直にありがたい」。小林「事業を成功させたい気持ちもあるが、大企業にもいろんな可能性があるので、このように日の目を浴びることができて嬉しい」。伊藤「(伊藤が働いている)住友商事自体も色々な新規事業を持っているので、その中で選んでいただいたことは誇らしい」。と素直に喜びを語った。

 

さらに、起業家の方がUNDER30に選ばれているケースが多いことから、大企業の中で起業家のように新企業を作ることについてどう思うか入山が聞くと、小林は「大企業ならではの信頼があるためサービスが素早く届く反面、(企業の)カラーがついてしまうため、自分が直接繋がりながらというところが大事だと思う」と答えた。これには伊藤も賛同しながら「コーポレートのサービスなどが揃っているため、自分の事業に集中しやすい」と大企業の中で起業することならではのメリットを話した。飯野は「メリットは(飯野が働いている)NTTドコモ内の人材のノウハウを使えるところで、デメリットは資金調達をする際に、大企業の看板があるがゆえに起業家と比べられて、出資を拒まれることがあるところ」とこちらも大企業ならではの悩みを語った。これには「結果を出すことと、親会社と上手く連携することが必要なのでは」と解決策を考えていた。

また入山が、社内のお金を使って事業をすることへの周りからの目について冗談交じりに突っ込むと、「そうですね。白い目で一部から見られながらやっている」という声もあがった。

 

入山が「このイントレプレナー(※社内起業家)という仕組みがもっと盛り上がってほしいか」と聞くと、全員が賛成し、代表でコメントを求められた小林は「大企業の中でも新しいアイディアや、その業界にいるからこそ分かる強みもあると思うので、それと、もともと大企業が持っているリソースを組み合わせられる人材がもっと増えれば、日本も活性化できるのではないか」と述べた。

 

最後にこれから後輩になるであろう世代へのメッセージを求められると、飯野「枠を外すということが大事だと思う。大企業にいるとこれぐらいで良いのではないかと考えてしまいがちだが、出来ることは沢山あるので、枠を外していくと面白いことができると思う」。伊藤「大企業に入るとどうしても、仕事が与えられる感覚になり、つまらないと感じてしまいがちになるが、自分が何をやりたかったのかを見つめ直すことが大事。自分の自己実現のために野心的になれると良いのでは」。小林「日々の仕事でどこまで本気で向き合えるか、自分ごとにできるかが大事。また、一緒に仕事に取り組んでいる仲間との繋がりも必ず生きてくるので、人間関係も無駄にしないことが大事だと思う」と3名それぞれが、社会人としての視点とイントレプレナーとしての視点の両方から熱いエールをおくった。

 



飯野健太郎 株式会社coordimate 代表取締役CEO

2011年にNTTドコモに入社後、教育系中核子会社でコンテンツの責任者や経営企画に従事。2019年より兼務で4年間の挑戦を経て2022年7月に株式会社coordimateを立ち上げる。coordimateでは、自分の服装を投稿するだけで一般人のファッションアドバイザーからリアクションやアドバイスをもらえるアプリを開発。若年層から人気を集めている。


伊藤直也 住友商事株式会社 グリーンケミカルSBU(事業名:Rice Phoneプロジェクト)

2009年に住友商事入社後、農薬トレードや化粧品チームに携わる。20年度「0→1チャレンジ」に応募・採択され現職。23年にはソニーとの共同事業が始まり本格始動開始。もみ殻からシリカ(ケイ素)を抽出して、化粧品や半導体、タイヤの素材にする取り組みを行っている。ソニーとの共創で事業拡大も目指している。


小林俊 株式会社KAMAMESHI 代表取締役CEO

2010年に新日本製鉄(現:日本製鉄)入社後、19年より八幡製鉄所にて生産管理課長と構造対策プロジェクトマネージャーを担当。23年8月に社内起業制度の適用第1号として、出向起業という形でKAMAMESHIを創業。製造業が直面する販路拡大や設備老朽化などの問題に対し、中小企業同士をマッチングすることで解決を図る取り組みを行っている。

 

【NORQAIN特別賞】

スイスの時計ブランドであるノルケイン社より特別賞を選出し、プロスキージャンパーの小林陵侑が受賞した。

左から、トビアス カッファー(プレゼンター、スイス ノルケイン社 副社長)、小林陵侑(受賞者)

 

小林陵侑

小学校3年生から本格的に競技を始め、オリンピックに2度出場。22年北京オリンピックでは2つのメダルを獲得。24年4月、アイスランドの特設ジャンプ台で世界新記録の291mを達成。

 

【MUFG特別賞】

左より飾森亜樹子、家長百加(受賞者)、石渡結(受賞者)、野田怜眞(受賞者)、秋元雄史

 

【集合写真】

Forbes JAPAN 30 UNDER 30 受賞者(特別賞受賞者も含む)


「Forbes JAPAN 30 UNDER 30」公式サイト:https://forbesjapan.com/feat/30under30/2024/#honorees

 

【感想】

まずForbes JAPAN 30 UNDER 30、各種特別賞、FTS INTREPRENEURS AWARDを受賞された全ての方のお姿やコメントに、これまでの努力や経験が詰まっているように感じ、とても感動しました。受賞おめでとうございます。私は今回初めて、イントレプレナーという存在について詳しく知りました。大企業に所属しながら起業することについてのメリットとデメリットについてお話してくださったことで、置かれている立場によらず起業することの大変さや凄さを実感しました。また、トークセッションで何度か出てきた「日の目の当たらない」という言葉がとても印象に残っています。大企業の中で起業することで、スタートアップなどと比べてどうしても注目度が低くなるということでしたが、今回創設されたこの賞は、そんなイントレプレナーの方々の凄さに少しでも注目が集まるきっかけになると思います。私自身もこれからsckettoの活動をしていくにあたり、目の前に見えているもの以外にも気づけるようになりたいと思いました。

(半田莉里花・立教大学)https://x.com/ririka_0520/

 

左より、鈴木結捺、松村唯花、半田莉里花

◆撮影:仲西一成(Scketto)

 

「Forbes JAPAN」授賞式は、3本のリポートを実施しました。

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